初産婦さんにとっても、上の子とお腹の子とでお産の方法が違う経産婦さんにとっても、体験したことのないお産は未知のものです。
はじめはみんなが出産の初心者で、誰しも初産は戸惑い、悩むものものです。
ですが、幸い世の中には先輩ママがたくさんいます。
他の人の体験談を聞くと、疑問が解消されて不安が軽減します。
出産はどんな流れで進むのでしょうか?
破水やおしるしは必ずあるの?
出産の流れをご紹介する前に、多くの人が疑問を抱く破水についてご紹介します。
破水やおしるしがあると出産間近とよく言われますが、「気付かなかったらどうしよう」という妊婦さんの声をよく聞きます。
破水は体内からぬるま湯が出てくるような感覚なので、自分が覚醒している時であれば気付きます。
破水が来て陣痛やおしるしがある人もいれば、おしるしがあって破水したり、おしるしも破水もなく陣痛が来たりする人もいます。
要は、どれも個人差があるものなので、誰にでも必ずあるものではありません。
出産までの流れ
出産の兆候があれば産院へ連絡
破水、おしるし、陣痛のいずれかがあったら産院へ連絡した上で、入院しましょう。
入院となる陣痛の程度は産院によって異なりますが、「陣痛が〇分おきになったら病院に連絡する」と定めている産院が多いようです。
陣痛室や分娩室へ
産院によっては、陣痛室と分娩室が分かれているところと、陣痛室のベッドがそのまま分娩台になるところがあります。
陣痛が強くなって会話もできないくらいの状態になると、助産師さんが子宮口の開き具合を確認します。
赤ちゃんの頭が通れるように、子宮口が10センチ開く事を「子宮口全開大」とか「子宮口全開」という言い方をします。
痛みに必死に耐えている中での医師や助産師さんの専門用語のオンパレードって、結構気になります。
出産の経験があれば、用語の意味も分かるのでしょうが、初産では正直頭に「?」がたくさんつきますよね。
子宮口が全開大の状態だと、陣痛も強い波が1~2分間隔でやってくるので、陣痛室と分娩室が分かれている産院は大変です。
痛みを必死に堪えて、登山でもしているような気持ちで分娩台に座ります。
いきみが始まります
赤ちゃんを体の外に出すために、陣痛が1番強くなったタイミングでおしりに力を入れるようにして、一生懸命いきみます。
そのまま赤ちゃんが出てくる場合もありますし、産院によっては膣の入り口が裂けないように会陰切開をする場合もあります。
言葉だけ聞いていると、相当痛いように感じますが、実際には陣痛が痛くてそれどころではありません。
部分麻酔もしてくれますので、太い髪の毛を抜かれるような、チクッとした痛みにしか感じません。
産後には切開した部分を溶ける糸で縫ってくれますので、抜糸の必要もありません。
赤ちゃん誕生
子宮の筋肉は自分で動かす事が出来ず、定期的に収縮します。
これは、赤ちゃんが羊水から出て空気中で呼吸が出来るように、体の外に出るまでに少しずつ準備をしています。
赤ちゃんがママの体の外でも生きられるように準備するためのシステムが陣痛なのです。
赤ちゃんからの「準備ができたよ」のサインが強い陣痛ですので、陣痛の波に合わせて、赤ちゃんを体の外に出してあげましょう。
赤ちゃんは産道を体を回転させながらゆっくり進んできます。
赤ちゃんもママの体に負担をかけないように、出やすい姿勢で進んできてくれます。
頭が出たら、あとはもう一息!
力をふりしぼって、赤ちゃんを外に出してあげましょう。
待ちに待った、愛しい我が子との対面です。
この瞬間だけは、痛みも疲れも吹き飛びますよね。
あとはもう助産師さんと先生に全て任せて、体に残った胎盤を出して、切開した会陰を縫合したら出産は終わりです。
疑問は聞いて良いのです
はじめての出産は分からない事だらけですが、先生や助産師さんに「こんな事を聞くと申し訳ない気がする」と思う必要はありません。
みなさん医療のプロですので、聞いた事にはきちんと答えてくれますし、分からないままの不安な出産より、疑問を解決してお産に専念できる方が気持ち的にも楽です。
私は帝王切開も普通分娩も経験していますが、手術の間は先生たちと会話が弾み、普通分娩の間も半分叫びつつ色々聞いていました。
「赤ちゃんが泣かないんですが!?」とパニックになりつつ聞いてみたら、「まだ肩がつかえているので赤ちゃんが外に出れていないんですよ」と冷静に答えてくれました。
余裕がないながらも、そうなんだって納得した記憶があります。
分からない事は先生や助産師さんに聞いたり、先輩ママに相談したりして、疑問を解決してお産に臨みましょう。
育児マンガを読んでおくのも良い方法です。
出産や育児に対する心構えが出来ますよ。